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芥菊千代と森久保。

夢枕獏の小説に獅子の門がある。

久我重明が板垣版餓狼伝に出張したから知ってる人も多いと思うけど、その小説の主要人物のひとりが空手家・芥菊千代(あくたきくちよ)。頭をもいだカマキリを袋いっぱいに詰める遊びが好きな頭のおかしい少年です。犬に噛まれれば「お前を噛んだ犬を殺すまで帰ることを禁ず」なシングルマザーに育てられ、その母は男と逃げてひとりぼっちに。

とある事件をきっかけに空手と出会い、鍛錬を重ねていくわけだけど、彼は頭がおかしいので、際限無く練習しちゃう。稽古中に師匠が席を外したら、師匠が帰って来て「やめいッッ」と言うまでやめないんですよ。例えそれが日をまたいでいても。ジャックハンマーとは違った方向にきちがいですね。

そんな彼が大会で出会い戦うのが久我さんの弟子なわけですが、ライバル登場に燃え始めた辺りから、あれ?こいつ普通だな?となってくる。心根で燃えていたのは昏い炎だったはずで、vivid strikeのフーカさんが言うところの「濁ったドブの目」だったのに…。そこに魅力があったのに…。

修行の日々の果て、再び大会で久我弟子と巡り合い、燃え尽きるまで戦うわけですが、その後の彼は目も当てられないくらい普通の爽やかな空手マンに成り下がってしまうんですよ。いや彼の物語はあの時点で終わりましたけども?という。良かったね菊千代。普通になれたよ。まあいいです。でも、新生菊千代の魅力が発揮される前に小説は完結してしまったので、そこからの彼がどうなったかはわかりません。

 

森久保はスカウト、レッスン、SR(ネガティヴ乙女)特訓エピソードを経てデビュー、誰もが涙するといわれるコミュ4、そしてSSRのコンプレックスを克服した森久保へと繋がっていくわけですが、彼女に新たな道を作ってもらわないと菊千代の二の舞になりそうなので、早い所なんとかしてください。

 

終わり。